2019-03-13 「塔」一月号より 短歌 自作品を。 ひもすがら幼子のごと塗り絵する病室の吾誕生日の吾 一年の花々順に塗りていく色鉛筆の薄き哀しみ 眠れぬが鬱なると聞き吾が病初めて知りぬ吾がこととして 外泊を明日に控へて計画すまづはクッキー買ひに行きたし 吾が留守の夫の食事を思ひをり言へども料理覚えぬひとの 耳穴に呼気の響きて耐へがたき耳管開放症説き難し